単純ミス防止の日常点検
ビーズミルの単純ミス防止には日常点検が欠かせません。そして、ビーズミルは著しい摩耗現象が生じると同時に、摩耗によって粉砕の効率低下が起こります。あるいは発熱による処理粒子の劣化防止や、媒体ビーズ、粉砕室内部の部材保護などの目的で処理液の冷却を行わなければなりません。こうしたことから、ビーズミルの単純ミスを防ぎ正常な運転を維持するためには、日常のメンテナンスが大切です。日常のメンテナンスは、以下のことを目標に行われます。
点検の目標
- ビーズミルの性能を維持するため
- ビーズミルの耐用期間を長時間維持するため
- 処理製品の品質を維持するため
- 突発的な事故による生産中止を防止するため
- ランニングコストの低減を図るため
- 摩耗、消耗部品の交換時期を明確化して正常運転を持続するため
- 不具合個所を早期発見することで交換部品の早期手当てを行うため
- 制御系統の正常化維持のため
- 軸封装置の機能維持のため
- スラリー、冷却水の正常流量維持のため
ビーズミル日常点検項目
ビーズミル運転の単純ミスを防止するための日常点検項目は以下の通りです。
メカニカルシールのシーラントタンク液面が規定内か | メカニカルシールのシーラントタンク圧力が下がっていないか |
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処理液の吐出量は正常か | 処理液の入口粘度と出口粘度が正常か |
冷却水の供給量は正常か | 冷却水の入口温度と出口温度が正常か |
ビーズミル粉砕室内に異音が出ていないか | ビーズミル駆動部に異音が出ていないか |
ビーズミル全体に振動が出ていないか | メカニカルシールやベアリングケースの温度が正常か |
モーターの負荷電流値は正常か |
アイメックスのアフターフォロー
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<引用・参考文献>
中山勉:「超微粒子・ナノ粒子をつくる ビーズミル」,工業調査会
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