材質の選定の仕方
ビーズミルの材質は耐摩耗のほかに、砕料、溶剤、ビーズ材質、摩耗粉による製品汚染などから総合的に判断して決定されます。
ビーズミル粉砕室構成部品は、ビーズと粉砕機構の摩耗粉によるコンタミネーション防止のため、いろいろな耐摩耗材料が試みられて来ました。ナノ粒子が追求される今日では、粉砕工程で混入する製品中の微量成分が製品の特性、品質管理、信頼性などに大きな影響を及ぼすことが明らかになっていることから、コンタミネーション防止が重要視されています。
ビーズミルは粉体の微粒子化に優れた能力を発揮しますが、欠点は汚染が多いことです。一般的に粉砕操作による汚染は、湿式粉砕は乾式粉砕の10倍と言われています。ビーズミルはビーズの摩耗による汚染が顕著で、驚く程の数値になることがあります。
ビーズミルを構成する材料は耐摩耗以外に処理製品に対して、
- 極微量物質によるコンタミネーション
- 処理液温度による製品の劣化
- 摩耗による生産コストとコンタミネーションへの影響
- 溶剤による腐食
- 材質による処理製品の着色
などからあらゆる角度で慎重に選定することが重要です。
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中山勉:「超微粒子・ナノ粒子をつくる ビーズミル」,工業調査会
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