国際二次電池展2014【1】アルファミル ~低コストでナノ分散~
アルファミルAM 低コストでナノ分散
アルファミルの構想
- 高吐出量対応
⇒タンク内を均一化、処理速度向上 - 詰まりレスの安定稼動
⇒一般的なスクリーン分離式ミルでは避けられない - ナノレベルまでの高度な分散
⇒Φ0.03mmジルコニアビーズを代表とするマイクロビーズ(メディア)の使用 - プラスαの特徴⇒ランニングコスト低減
⇒高価なセラミックビーズ使用量を削減
アルファミルの内部
・分離ゾーンと分散ゾーンを明確に区別した
・Φ0.03mm~Φ0.5mmビーズまで対応
・遠心分離式のビーズ分離機構
アルファミルのディスクの特長
従来型のミルに比べて抵抗・摩耗ともに少ないです。
ビーズの分布
- ビーズは分散ゾーンに集中
- 分散ゾーン内では可能な限り高密度充填
- 仕事を行う箇所にビーズを集中させる。
- 仕事を行う箇所でビーズを効率よく動かす
⇒遠心ポンプ機能によりビーズは円運動
⇒ビーズ密集による異常発熱・摩耗無し。
ビーズの流動
ディスクの回転により遠心ポンプ機能が働き外側吐き出されます。吐き出されたスペースを埋めるため、吸い込み(収縮流)が起きます。分離補助ロータ(カゴ型)により下方へ押し付けているため、上部の分離ゾーンにビーズが侵入しにくい構造となっています。
循環構造
- ビーズ密集による異常摩耗なし
- ビーズ停滞による処理むらなし
⇒循環流は処理の均質化に寄与。
循環流
循環構造なしでは下部でビーズが停滞・ビーズ流れが水平
循環構造ありでは停滞ビーズなし・ビーズ流れが斜下
収縮流
・流路を部分的に狭めることにより速度変化・収縮流・ビーズ共回りによる分散効率低下を予防
・エネルギー効率向上に貢献
・ディスク進入時に急激に加速
・収縮流発生
・短時間の相互作用で分散処理
ビーズの流動
・循環流
⇒ビーズ密集による異常摩耗なし
⇒ビーズ停滞による処理むらなし
⇒処理の均質化に寄与
⇒ビーズ密集による異常摩耗なし
⇒ビーズ停滞による処理むらなし
⇒処理の均質化に寄与
・収縮流
⇒分散効率向上
⇒分散効率向上
従来型ビーズミルとの比較試験
処理速度比較
・処理速度⇒50%効率UP
・消費エネルギー⇒20%低減
・発生熱量⇒投入エネルギーは同じ。
・消費エネルギー⇒20%低減
・発生熱量⇒投入エネルギーは同じ。
消費エネルギー比較
・アルファミル(ビーズ50%) vs 既存ミル(ビーズ80%)
1.処理速度同等
2.消費エネルギー20%削減
3.発生熱量低下
発生熱量比較
・アルファミル(ビーズ60%) vs 既存ミル(ビーズ80%)
1.処理速度50%向上
2.消費エネルギー20%削減
3.発生熱量同等
アルファミル2大ポイント
高効率
- 循環流・収縮流
ビーズ運動活性化
停滞ビーズなし
処理速度向上(50%) - 遠心式ビーズ分離
極小ビーズ使用可能
高効率ナノ分散
低コスト
- 循環流・収縮流
ビーズ量低減(30%)
消費電力低下(20%) - 撹拌部突起物なし
コンタミネーション低減
ロングライフ
摩耗しても性能を維持
分散事例
アルミナ 13nmへのナノ分散
処理物 | アルミナ |
ビーズミル | AM-03L |
ディスク周速 | 5.5m/s |
ビーズ | φ0.03mmジルコニア |
目標粒子径 | D50=20nm |
結果 | D50=14nm |
カーボンブラック φ0.3mmビーズでもナノ分散
処理物 | カーボンブラック |
ビーズミル | AM-03L |
ディスク周速 | 9.2m/s |
ビーズ | φ0.03mmジルコニア |
目標粒子径 | D50=100nm |
結果 | D50=60nm |
まとめ
ランニングコストの優位性
- 突起物を極力減らし摩耗による形状変化軽減
⇒長時間性能を維持する撹拌部材 - 分散ゾーンの明確化+循環流・収縮流
⇒ビーズ充填率60%でも高効率(従来機の1.5倍)処理
詰まりレスの安定稼動
⇒一般的なスクリーン分離式ミルでは避けられない
ナノレベルまでの高度な分散
⇒Φ0.03mmジルコニアビーズを代表とするマイクロメディアの使用