ビーズミル、3本ロールミル、湿式粉砕受託加工、押出成形付帯装置のアイメックス

menu
HOME > 技術情報 > ナノ分散の事例~過分散~

技術情報

ナノ分散の事例~過分散~

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ナノ分散の事例~過分散~

過分散が起こっている事例(酸化チタン)

同じビーズ径で周速を2種類処理した例です。

処理物 酸化チタン水系スラリー10wt%
ビーズ φ0.1mmジルコニアビーズ
ディスク回転数 2000rpm(11.3m/s)
1500rpm(8.5m/s)


過分散が起こっている事例のグラフ

通例ですと周速が高い方が粒子径は小さくなりますが、今回の事例では、周速が高い方がD90の粒子径は大きくなっています。これが、「過分散」と呼ばれる現象です。これは過度の強度が悪影響を及ぼす一例です。よって、ナノ分散では「低周速」「小径ビーズ」が使われることが多くなります。

この事例で重要なことは、周速違いで2点データを取っているからこそ「過分散」と判断できたことです。 一般的には、D90の粒子径が大きいことから、粉砕強度が足りないのでは?という判断もできます。ただ、今回の場合もしも粉砕強度が足りないのであれば、ディスク回転数1500rpm(青)のプロットが、2000rpm(赤)のプロットの上にいくはずです。実際は逆転していて、 粉砕強度が小さい1500rpmの方が粒子径は小さくなっています。このような結果から、粉砕強度が足りないのではなく「過分散」が起こっていた、と判断できます。
もし、回転数を1500rpmでしか処理していなかったら、過分散と推測することはできなかったでしょう。このようにビーズミル処理では、1条件のみならず、周速やビーズ径を替えるなど様々な条件で実験することが肝要です。

>次の記事「3-6.ナノ分散の事例~ビーズ充填率の比較~」
>前の記事「3-4.ナノ分散の失敗事例とその対策~粗大粒子残存~」


こちらの記事もおすすめです

3-4.ナノ分散の失敗事例とその対策~粗大粒子残存~

以下の事例は、粉砕強度が足りず、粗大粒子が残ってしまった事例で…

3-6.ナノ分散の事例~ビーズ充填率の比較~

ビーズミルで処理をする際、どのように条件を決定するのか大まかな流れをご紹介します。・・・

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お問い合わせお待ちしております

■ 製品の詳細な仕様が知りたい ■ 処理テストをしてみたい
■ 製品の概算価格が知りたい ■ レンタルをしてみたい
■ とにかく話を聞いてみたい ■ 処理実績があるか聞いてみたい

電話でのお問い合わせ

東京営業部:048-930-6140
大阪営業所 : 06-6338-6551

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせはこちらから