ナノ分散の失敗事例とその対策~粗大粒子残存~
失敗事例(カーボンブラック)
以下の事例は、粉砕強度が足りず、粗大粒子が残ってしまった事例です。
処理物 | カーボンブラック |
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ビーズ | φ0.05mmジルコニアビーズ |
周速 | 11.3m/s |
目標粒子径 | D50<200nm |
粉砕力不足によって粗大粒子が残存してしまっています。
解決策~2段階処理~
最初はφ0.3mmビーズを使用して粗粉砕をした後、φ0.05mmビーズに変更し微粉砕を行いました。
2段階処理を行えば、充分な強度と頻度が得られて粗大粒子は残存しないことが分かりました。
このように粉砕しきった後にビーズ径を替えると、一気に粒子径が小さくなったり、処理速度が上がることがあります。必要な粉砕強度が足りている場合、ビーズ径を小さいものへ替えることで頻度が上がり、処理効率が劇的に改善するということもあります。
>前の記事「3-3.ナノ分散の事例~粘度とビーズ径の関係~」
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