nanotech2016【4】液体窒素ビーズミル
超低温粉砕
液体窒素ビーズミルLNM-08について
- 原理はビーズミル=優れた微粒子化性能
- 粉砕後はパウダー回収
- ドライアイスビーズ使用でクリーン粉砕(コンタミフリー)
- -196℃で熱変性防止・脆性破壊
- 凝集物をソフトに解砕
- 完全窒素(不活性)環境中での粉砕
- 飛散・分離の改善⇒液体という限られた空間に粉を留める
⇒設備環境に対してクリーン・高効率処理
液体窒素とドライアイスビーズ
<液体窒素>
- 低反応性、低溶解能、低粘性
- 表面張力は水の7分の1(高浸透性)
- 沸点-196℃の極低温液体
- 常温で容易に気化
- 密度0.81 g/cm3
<ドライアイス>
※ドライアイスをビーズ状に加工して使用する
- 昇華点は-79℃
- LN2中で安定した固体となり、ビーズ機能を発揮できる
- 常温で容易に昇華
- 密度1.56 g/cm3
原理
ドライアイスビーズ(ジルコニアビーズ)と液体窒素を溶媒に使用します。
従来ビーズミルと同様、ビーズ間の相互作用で粉砕・分散します。
処理中は湿式、回収物は乾式(粉)です。
スケールアップ
機種 | LNM-08 | LNM-2L | LNM-5L |
---|---|---|---|
容器容量 | 0.8L | 2.6L | 5L |
処理量 | 粉で50g(100mL) | 粉で50~150g(100~300mL) | 粉で100~500g(300~1000mL) |
メリット
- 原理はビーズミル=優れた微粒子化性能
- 粉砕後はパウダー回収可能
- ドライアイスビーズ使用でクリーン粉砕(コンタミフリー)
- 凝集物をソフトに解砕
- -196℃で熱変性防止・脆性破壊
- 不活性環境中(窒素パージ)での粉砕
- 工程簡略化(乾燥工程簡略化)
装置概要
- 密閉空間内で窒素を循環し、結露抑制です。
- 排気機構を設けて、窒息を防止します。
- 真空断熱容器で安全に取扱可&結露防止。
- 試料10~200 gの少量粉砕可能です。
- 取外し可能シャフト、だから簡単に洗浄可能です。
- 液体窒素を自動充填します。
装置外観
粉砕データ
[μm] | D10 | D50 | D90 |
---|---|---|---|
処理前 | 5.37 | 11.48 | 20.43 |
ドライアイスビーズ粉砕 | 0.52 | 0.90 | 1.67 |
処理事例
ゼオライトの冷凍粉砕
処理物 | ゼオライト |
---|---|
型式 | LNM |
ビーズ | φ1.0mmジルコニア |
試料 | 100g |
周速 | 12m/s |
処理前 | D10:2.993μm D50:11.14μm D90:19.58μm |
処理後 | D10:1.259μm D50:2.980μm D90:8.506μm |
コーヒーの冷凍粉砕
処理物 | コーヒー |
---|---|
型式 | LNM |
ビーズ | φ5.0mmジルコニア |
試料 | 100g |
周速 | 3.3m/s |
処理前 | D10:47.04μm D50:627.5μm D90:960.1μm |
処理後 | D10:2.977μm D50:5.977μm D90:14.31μm |
キチンのミクロンオーダーへの冷凍粉砕
ゼラチンのミクロンオーダーへの冷凍粉砕
金属+添加物の解砕と混合 ~扁平化の防止と混合均一性~
- 原理はビーズミル=優れた微粒子化性能
- 粉砕後はパウダー回収
- ドライアイスビーズ使用でクリーン粉砕(コンタミフリー)
- -196℃で熱変性防止・脆性破壊
- 凝集物をソフトに解砕
- 完全窒素(不活性)環境中での粉砕
- 飛散・分離の改善⇒液体という限られた空間に粉を留める
⇒設備環境に対してクリーン・高効率処理
ウレタン樹脂の脆性破壊の様子
まとめ
- 液体窒素ビーズミルは、ナノテク主要機種のビーズミルの技術を活用
⇒優れた微粒子化性能 & 湿式+乾式を融合したミル - 回収物はパウダー
- 液体窒素+ドライアイスビーズでクリーン粉砕
- -196℃が保証された温度環境⇒熱変性防止&脆性破壊
- 凝集物をソフトに解砕
- 飛散・分離の改善⇒液体という限られた空間に粉を留める
⇒設備環境に対してクリーン・高効率処理